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2008年03月10日 11:18
押し目買い基調は不変 (水流子)[V作戦]> [水流子]
▽・・・チャールズ・メリル。メリルリンチの創業者である。1929年の大暴落を予見した具眼の人だ。後生、ウォール街を蘇らせた男と称されたが、その理由は株式相場をプロの手から、個人投資家の手に引き戻したからに他ならない。相場の世界にモラルなどあるはずがないにしても、派生商品に揺さぶられている昨今の金融市場を見ると、その根幹を改めて問い直さなければならないのではないか。サブプライム問題が表面化した直後、野村証券は手持ちの関連商品すべてを投げ、いち早くこの部門から撤退した。逆にみずほFGは、関連商品を持ち越して巨額の損失をさらに膨らませた。証券と銀行の発想、行動規範は違うのかもしれないが、野村証券トップの素早い決断は、証券界リーダーの行動としてしっかりと記憶しておかなければならないだろう。
▽・・・手元のデータを見ると、この10年で原油は安値から10倍に、金はほぼ4倍になった。非鉄、穀物など国際商品と呼ばれるもののほとんどが空前の高値水準だ。この原因としては、様々なファクターが指摘されているようだが、昨今の現象として証券市場から押し出された投機資金の集中流入をあげなければならないだろう。はたして商品相場本来の意義は、投機資金を集めるところにあったのだろうか。 ▽・・・雨後のタケノコのように増えたヘッジファンドの実態については不透明な部分が多いが、例えば最大のヘッジファンドである英国マングループの旗艦ファンド「Man AHL」は、原油、小麦、その他商品の高騰により、2月最終の1週間だけで5.9%ものプラスリターンをあげたという。最大30倍ものレバレッジを効かせて運用すれば、損も利益も大きくなるが、問題は商品が株、債券などと決定的に違っていることだ。つまり株ならどんなに値上がりしても第三者に害を与えないのに対し、商品の値上がりは社会全体に多大な悪影響をもたらすからである。素材インフレが高進したとしても、先進国には多少の吸収余力があるが、経済的に苦しい発展途上国では、人類の生存そのものが脅かされるケースもないではない。商品投機とは、行き過ぎると社会悪に直結し、商品市場の存在自体が脅かされよう。第2次オイルショックが起こった当時、銀相場を暴騰させたハント兄弟は、あっとう間に自壊した。今、銅相場には当時と似通った要素が出始めているらしいが、事件が起きる前に、商品相場の在り方を問い直さなければならないだろう。ヘッジファンドまたしかりである。 ▽・・・さてメインテーマの株式相場。基本的な見方には少しも変わりがない。サブプライムで一時的におかしくなっても、グローバル経済が一極集中から多極化に向き出した軋みであり、遠からず各市場に独自性が蘇ってくるだろう。いずれ詳述するが、日経平均の5年移動と10年移動は間もなくゴールデンクロスするし、ドル建てチャートではすでにこれを実現している。目先的な波乱は、生みの苦しみだろう。 (水流子)
Posted by stock at 11:18
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