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2009年05月24日 11:19
もういちど、東芝 (寸人)[V作戦]> [寸人]
▽…東芝は27日から先に発表した10億株公募増資の値決め期間に入る。順当なら5月27日値決め、6月3日払い込みというスケジュールだろう。
▽…市場で注目されたTCIの空売り玉はほとんどが買い戻された模様だが、今回の公募増資による株価軟調を見越しての純粋な空売りか、既存株主のツナギ売りか分からないが、5月19日現在で信用売り残が5300万株と公募増資発表(5月8日)後に一気に2200万株も膨らんでしまったのが需給面での新たな注目点だ。信用倍率は0.62倍。もともと買い人気が強く、売り残が膨らんでも信用倍率が1倍を割ることはめったにない銘柄である。 ○東芝の信用取組の推移
▽…今年3月に公募増資を実施した野村HDの動きが参考になるといわれる。野村が7億1000万株の公募増資を発表したのが1月23日。3月4日に値決め(公募価格417円)、11日払い込みという日程だったが、当時はちょうど3月安値の形成過程。4日の終値は430円だったが、払い込み前日の10日にはザラバ403円まで売られていた。株価は軟調だったが、公募自体は成功で、値決めとともに完売したほどの状況だったという。株価も払込日から反発に転じ、5月11日には734円まで上昇している。この野村のケースでも信用売り残が急増した経緯がある。 ○野村HDの信用取組の推移
▽…相場環境の悪さは現在の比ではなかった。年明け後3月かけて野村株の信用売り残が5倍近くに膨らんだのは相場観によるものだろう。3月3日→10日に2500万株も急増したのはツナギ売りによるものだろう。 ▽…市場全体に先高観が強まっており、こうしたエクイティファイナンスを受け入れることができるようになったのも東芝にとっては好環境といっていい。野村HDや昨年12月の三菱UFJのケースのように、値決め(あるいは、払い込み)が転機となって株価が反発に転じることは十分に予想される。 ▽…ただ、「野村や三菱UFJに比べると内容が悪すぎる」という声は少なくない。特に、アナリストの評価は散々である。同社の決算発表に関するレポートをいくつか見てみると、「会社予想はあまりに楽観的」(マコリー・目標株価220円)、「収益見通しの厳しさを再認識」(モルガンスタンレー・目標株価250円~280円)、「09年度の売上予想はチャレンジングな目標。印象はネガティブ」(クレディ・スイス・目標株価290円)、「半導体、家電の売上横ばい計画は楽観的過ぎる。下方修正リスクがある」(ゴールドマン・目標株価230円)といったところ。 ▽…アナリストの売り推奨が多いなかで300円台の株価を維持しているのはそれはそれで立派なものだが、その期待に応えるような成長戦略を増資後にはっきりと明示できないと市場の不満が高まるだろう。公募増資が終わって株主総会を通過すれば、名実ともに佐々木新体制の路線が明確に出てくるだろう。この銘柄は「期待」で株価を買い進む現在の市場を象徴するような存在だ。興味深く、今後の動きを見守りたい。 (寸人)
Posted by stock at 11:19
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