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2010年02月02日 10:27
覚悟を問う(13)-G7- (如空)[V作戦]> [如空]
グーグルのネット検閲問題に続き、米国による台湾への武器売却。太平洋をはさんで何やら不穏な雰囲気が漂い始めているように見える。オバマ大統領、 胡錦濤主席とも国内の世論に配慮し、強気を演じざるを得ないという事情はあるのだろうが、「G2」とも言われる大国同士の鞘当てだ。少しアンテナを高くし ておいたほうが良いかもしれない。 そんな中、今週末カナダで「G7」が開催される。報道によると、表向きのテーマは、米国の消費に過度に依存する「世界経済の不均衡是正」ということ だが、G7の復権が本題だとの憶測が出ているという。もう少し突っ込んで言うと、「中国にどう対処するか」ということではないだろうか。4月のG7は秘密 会合になる可能性もあるそうだ。COP15で先進国を辟易とさせた中国に対してどのように向き合うか。先進国間で意思統一しておこうという意図が見え隠れ する。 実際、今回のG7では人民元問題が議題になるとも伝えられている。しかも提案したのは、菅直人財務相だとも言われている。財務省は否定しているが、 火のないところに煙は立たない。菅財務相が何らかの示唆をしたのは間違いないだろう。菅財務相と言えば、昨年12月の就任会見で「もう少し円安が進んでく れると良い」と発言し、あちこちから批判された。鳩山首相もこの発言に対し、「政府としては基本的に為替に関しては少なくとも言及すべきではない」と苦言 を呈している。 鳩山首相と菅財務相。どちらが正しいのだろう。筆者は圧倒的に菅財務相が正しいと考える。鳩山首相が「政府は為替に関して言及すべきでない」とする 根拠は何なのか分からない。円安が望ましくてもそれに言及したら、アメリカに叱られるとでも思っているのだろうか。長い目で見れば円高が国益だという意見 には賛同できる。しかし、デフレが長期化する今の日本にとって、円高は国益を損ない、円安は国益に資することは間違いない。閣僚は国益を守るのが使命だ が、その閣僚が為替に言及していけない理由が皆目分からない。閣僚の中で「菅発言」を擁護したのは亀井大臣ひとりだった。「いったいこの内閣の閣僚は…」 と暗澹とした気持ちになったのは筆者ばかりではないだろう。 日銀の金融緩和、財政出動。あらゆる手段を駆使してもデフレから脱却できないでもがき苦しんでいるのが今の日本だ、デフレ脱却には何が有効か。ズバ リ円安だ。下図は大恐慌時の米国の消費者物価の推移だ。ルーズベルト大統領は1933年に金本位制を停止し、管理通貨制に移行した。ドルを減価させたこと で、あっという間に消費者物価はプラスに転じ、デフレは短期間のうちに終息した。
あらゆる手段を講じてもデフレから脱却できない日本。現時点においてもデフレ克服の明確なシナリオは描けていない。円安によるデフレ克服を図る時期になっていることは間違いないだろう。 では誰が、どのタイミングでこれを打ち出すかだが、為替介入は財務省の所掌だ。そのトップである財務相が参加する今週末のG7は格好の舞台ではない だろうか。円安というと対ドルでの発想となりがちだが、切り口は対人民元が良い。グーグル問題や台湾への武器輸出問題に表われているように、やや中国との 距離を置き始めている米国も、対人民元なら賛同しやすい。菅財務相がG7で人民元問題が議論されるかの発言をしたのは、そうした深慮遠謀があってのことか もしれない。財務相就任後、官僚叩きを期待した向きもあったが、表立った対立は演出していない。官僚を巻き込んで何かを企図しているようにも思える。 ここで円安誘導を実現し、デフレ克服ともなれば、菅直人氏は歴史に残る財務相となること請け合いだ。菅氏にとって財務相として初の本格的な国際会議 となる今週末のG7。菅氏にとってまさに「乾坤一滴のG7」なのだ。「消費性向」と「乗数効果」の違いなんか、重箱の隅にくっついた飯粒の欠片のごとき説 明などできなくて結構。質問する方がどうかしている。必要なのは日本経済の命を守る覚悟があるのか、ないのか。財務相に今問われているのはこの一点だ。 (如空)
Posted by stock at 10:27
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